vol.12 センター試験成功大作戦①

センター試験は平均点が60点になるように意識して作られています。

ここにある秘密が隠されています。実は社会の「現代社会」「倫理」、理科の「地学」は“お買い得”です。これらの科目は国公立大の2次試験や私立大で出題されることはほとんどありません。従ってこの科目を“本気”で勉強している人はかなりの少数派です。

「現代社会」にいたっては半数ぐらいは対策らしい対策をしていないのではないでしょうか。それなのに今年の平均点は「日本史B」約64%「世界史B」約59%「現代社会」約61%「倫理」約67%「物理I」約65%「化学I」約64%「生物I」約58%「地学I」約60%です。かなりの勉強量をこなしている猛者ぞろいの日本史、世界史、物理、化学、生物の60%と「現代社会」「地学」の60%では意味あいが全く違います。

勉強量は半分どころか数分の1で同等かそれ以上の得点が見込めます。理系の人は社会を「現代社会」か「倫理」、文系の人は理科を「地学」選択することによってこれらの科目が時間をかけずに高得点になるばかりか、これらの科目にかけずに済んだ時間を他教科にまわすことが出来るという相乗効果が期待できます。

目安としては理系の人で地歴がセンター型模試やセンター過去問で60点以下、文系の人で生物や化学が60点以下の人はすぐに「現代社会」や「地学」に変えることをおススメします。

これらの科目は本当に短時間で完成します。具体的にはセンター対策の問題集や参考書を1冊早目に仕上げて過去問をやり込めば十分です。大逆転への1歩を今日から踏みだしましょう。
(つづく)

vol.11 夏休みの過ごし方 〈高1・2年生編〉

いよいよ夏休みですが勉強の計画は立てましたか?計画を立てることは勉強が好きでない人でも(好きでない人ほど?)好きな場合が多いようです。

あれも、これもと思うのですが終ってみると大半が中途半端になってしまい計画の半分どころか4~5分の1も出来なかったという経験は誰でも1度や2度ではないはず。そういう人にアドバイス。この夏は英単語のみ!(学校の宿題以外)英語が苦手な人、成績全般が芳しくない人には特に有効です。その理由は、

①英語は文系、理系にかかわらず必須教科である。

②英単語は覚えるだけなので自分1人で出来るし、理解できなくて先に進めないといったことがない。

③英単語だけなので進みも速く充実感が得やすい。

などです。具体的なやり方ですが、単語集(なんでもよい)を用意します。それを読み込みます。スピードを持って。音読がベターで英語⇒日本語を出来るようにします。理想は1日1冊、つまり英単語が2000個載っていたら2000個に目を通すことです。

そうすれば1ヶ月で30回その単語集を繰り返すことになります。あれこれ手を出して1つもものにならないより今年の夏休みは“一点豪華主義”で過ごしてみては!!秋以降の模試とかに早くも成果があらわれるかも!!
(つづく)

vol.10 浪人も悪いものじゃない

(大学)浪人生にどんなイメージを持っていますか。

「暗い」「ストレスがたまってそう」「屈折している」「つらそう」「地獄」、イメージカラーはもちろん「灰色」といったところでしょうか。少なくともウチの浪人生は、性格にもよるのでしょうが「明るい」「素直」「楽しそう」という人が多いようです。もちろん勉強は大変な時もあります。

でもどんな事においても目標に向かって努力するという事が充実したものでないはずがありません。たかだか高校時代に勉強しなかったぐらいで大学進学を諦めたり、志望校を変えるなんてもったいない気がします。

よく「浪人しても成績が伸びない」という完全に間違ったフレーズを耳にします。正しくは「浪人しても勉強しないと成績が伸びない」です。やり方さえ間違わない限り勉強すれば確実に成績が伸びます。それも飛躍的に。

実際ゼロから(高校時代履修すらしてない)始めた日本史や世界史が偏差値が70~80を超え全国5位とか17位とかなったりセンター試験の英語の得点が100点以上伸びる例はとりたてて珍しいことではありません。高校時代に勉強せず、劣等感がしみついた浪人生が勉強し成績を伸ばし徐々に自信を取り戻し大学に合格していく姿を見ているのは本当に楽しいの一言です。

成績の伸びを実感している生徒だって楽しくないはずはありません。志望校合格を報告する歓喜の声を聞くこと、大学1年の夏に塾に遊びに来て後輩達の前で体験を語る時の誇らしげな姿を見ること、その後一緒に飲みに行き大学での楽しい生活の話を聞くこと…。こんなに素晴しい時はありません。

いやぁ本当に予備校講師っていいものですねぇ。私にとっては仕事ではありません。楽しすぎ。最高です。つづく

vol.9 勉強はだれのため?

勉強はだれのためにするのでしょうか。「もちろん自分のために決まっている」という意見が圧倒的だと思います。

私もそう思いますがそれだけでしょうか?私は中高生の頃、先生や親に「勉強しなさい。自分のためなんだから」と言われると「それなら勉強しなくてもいいや、自分が痛い目にあうだけで他人に迷惑がかかるわけではないから」と考える志の低い生徒でした。でもこういう人いません?「自分のためだから…」というフレーズで気合が入らない人。そういう人のためにアドバイス。

「勉強は自分のまわりの人のためにする。親、兄弟、祖父母、親戚、そして未来の自分の子供や孫のために」先日女子レスリングか何かで優勝した人が「優勝してコーチを肩車するためにがんばりました」というようなコメントをしていました。人は「自分のため」と思う時より「人のため」と思った時の方が力が出る場合があると思います。

勉強にも、このことがあてはまります。自分が第1志望の大学や難関大学に合格したら親や祖父母が喜んでくれるだろうし、弟や妹はそれを励みに「お姉ちゃんができたのだから自分もできるかも」と思ってがんばるかもしれないし、将来子供や孫を持ったとき、その人たちが「お父さん(おじいちゃん)があんなにすごい大学を出ているんだからその血を受け継いでいる私もできるはず」と勇気がわいてくるかもしれません。どうです、今自分が勉強することが現在自分のまわりにいる人のためばかりか、自分の子孫にまで影響を与えるかもしれないのです。

人の幸せは自分のまわりにいる人々の笑顔や幸せではないかなと思っている今日この頃です。(今回はちょっとかっこつけてみました)つづく

vol.8 レベルに合った勉強法

A君…会津若松市内の某進学校の高3男子、引退する高3の夏まで運動部に所属。“部活命”で勉強の方は全くの白紙状態、成績は最下位付近。

ただしヤル気はまんまん!

A君が部活を引退した後の7月某日

A君…「先生、俺、社会を日本史から政経に変えようと思って。日本史全くやってないから、同じゼロから始めるなら覚える量の少ない政経の方がいいって聞いたから。」

私…「結構前に政経有利説が流行ったけど、必ずしもそうとは言えないよ。本気でやるなら確実性のある日本史の方がいいよ。」

A君…「でも本当に日本史はゼロですよ。何をどうすればいいかもわかりませんよ。」

私…「色々やり方はあると思うけど、超初心者はまず欲張らずに薄目の問題集だけをひたすら繰り返す。それをとりあえず2ヵ月ぐらい続けてみて。」

A君…「それ以外何も要らないんですか。教科書とか。」

私…「特に何も。せいぜい用語集かな。辞書代わりに。まぁ気軽に繰り返して。」

A君…「わかりました。やってみます。」

2ヵ月後私…「A君日本史どう?やってる?」

A君…「この薄い問題集はかなりマスターしました。でも用語はある程度覚えましたけど、歴史の流れとか解りませんけど大丈夫ですか?」

私…「全く大丈夫。あんまり難しく考えないでいいよ。用語をしっかり覚えないで、流れがどうこう言うのは九九が出来ないで関数や方程式がどうこう言ったり、英語の語いや構文がしっかりしないうちに長文がどうこう言うのと同じで、あまり意味がないんだよね。今度はこの別の問題集を同じようにやってみて。頑張ってね。」

その1ヵ月後A君…「先生、日本史楽しくなってきました。」

私…「そう、楽しいのが1番、最初から欲張って挫折してしまうケースが非常に多いんだから。」

さらに1ヵ月後、11月に行われた全国模試でA君は日本史で校内1位になる。

このエピソード(実話)はよくある日本史の勉強法(教科書を読み、ノートにまとめ、問題集を解く等)に一石を投じていると思います。基本が全く出来ていない人が最初からたくさんの事や、レベルの高い事に手を出せば収拾がつかなくなってしまいます。

でも多くの生徒は基本さえ出来ていないのです。A君の日本史校内1位がそれを物語っています。特に苦手科目や勉強が進んでいない科目は基本書、それもできるだけ薄いものだけを徹底的にやる、これが秘訣です。試してみて下さい。

後日談…このA君は英語もほぼゼロからのスタートだったが、やはりコンパクトな勉強を続けMARCHの1つに現役合格した。だが勉強に目覚めたA君は現在、最難関大学を目指しうちの高卒部で勉強に励んでいる。(つづく)

vol.7 毎日机に向かう

「明日から試験だから勉強しなきゃ」そう意気込んで部屋に入ると、目に飛び込んできたものは普段は全く気にならない部屋や机の上のちらかりぶり。まずは掃除してからと親に言われてもめったにしない掃除を開始。

1時間半経過、やっと机に向かったまではよかったが30分も過ぎないうちに勉強に飽き、気付けばなにもこんな時に見る必要のない小中学校の卒業アルバムや文集を見てしまっている。こいつ何バカな格好で写っているんだろう。こいつもバカな事書いてるなぁ…。

一番バカなのは自分である事も気付かずに時間だけが過ぎ去る。あぁもうこんな時間か、夜遅くまでやるより朝早く起きて勉強してそのまま学校に行った方がいいな…と自分に都合の良い事を考え寝る。目覚ましに気付かず、親の「早く起きないと遅刻するよ」で目が覚める。

何でもっと早く起こしてくれないの。何の責任もない親に毒づいて朝食抜きで学校へ→テスト全くわからず→赤点、私の高校時代の試験前の典型的な1日です。でもこんな事、心当りある人いませんか?集中力がなく30分すら勉強が続かない人にアドバイス。まず飽きたな、やめたいと思ってもそこではやめないでもう少しやってみる。

もう1度その気持ちが襲ってきてもまたガマンする、そして3度ガマンしてまたやめたいと思ったらやめる。ただこれだけを実行してみて下さい。2浪目の秋頃にこの事を実行してみたら、30分ももたなかった私ですが短期間に長時間勉強ができるようになりました。

(2浪目の秋だった事も関係していると思いますが)勉強をあまりした事がない生徒にいきなりハードルの高い要求は禁物。まずは毎日机に向かう。これが一番大切な事です。大学を目指す人に言う言葉としてはレベルが低いと思われそうですが、人間無理はいけません。まずは続ける事。「継続は力なり」です。(つづく)

vol.6 本文中から答え を探し出す

「先生、僕現代文が苦手なんですけど、どうすればいいですか?」
「現代文が出来ないが、やっても成績が伸びないのでどうしようもない」
「現代文の勉強法がわからない、やってもムダ」…

こういう言葉よく耳にしますが現代文は本当にやってもムダ、また勉強法がないのでしょうか。

またまた私事で恐縮ですが私は高校時代まではほとんど本も読んだ事がなく、高校の現代文で赤点を取った事さえあります。(またもでました赤点話)そんな私ですが生意気にも今は高卒生に現代文を指導したり、毎年受験しているセンター試験本番の現代文では毎年90%以上で満点の年も何回かあります。

(ちなみに今年は満点でした)こんな事を書いたのは別に自慢をしたいわけではなくて、18才の自分と現在の自分では何が違うのかを検証すれば、何かがわかるのではないかと思ったからです。

ポイント①語い力/大学の頃から人並には本を読むようになったし、現在の仕事柄、文章に触れる機会も多いので18才時から比べれば語い力は飛躍的にUPしています。実はこの語い力こそ現代文が出来るための第1の要因だと思っています。でも英語と違って国語の語い力不足は非常に気付きにくいものです。

つまり日本語なので読めてしまって本当は意味がわからないのにわかっていると思いこんでしまっている言葉が結構ある事に気付かないという事です。

例えば、相対、普遍、具体、具象、抽象、捨象、観念、形而上、有機、客体、恣意…読めるけど意味ははっきりしないものが多いのでは?また、カタルシス、アナロジー、パラドックス、メタファー、レトリック…等の外来語もあなどれません。

現文の授業をしていると文章が読める、読めない、問題が解ける、解けない以前に語い力のない人が大勢います。すぐに評論文用語集の類をやるべきです。

ポイント②答えは考えるのではなく問題文から探し出す/よく言われる事ですが、いざ問題を解く段階になると守られていないのがこの事です。当然ですが本文に書かれていない事は×です。現代文は解く、答えを考えるではなく「本文中から答えを探し出す」という事を肝に命じて丁寧に問題文を読む癖をつけるだけで相当実力がUPするはずです。この事は当然評論文だけでなく小説にもあてはまります。是非お試し下さい。(つづく)

追伸…何だかんだ言っても読書はした方がいいです。読書が好きではない人はあまり立派な本を選ばずにどんな分野でもいいから自分の興味のある分野(スポーツ、趣味など)からなら楽しく読めるかも。読書はあくまで楽しみなのですから。

vol.5 苦手科目においてはあまり深刻に ならず軽い気持ちで取り組むこと

「教科書を眺めてばかりいたってダメ。何度も書かないと覚えられないでしょ。」よく聞く言葉ですが本当に正しいのでしょうか。

少なくとも苦手科目や勉強の初期段階においては答えは「NO」つまり「書かない方がよい」と私は考えています。確かに英単語や歴史用語などを1回書くのと1回読むのでは「書く」方が覚えると思いますが、私が言いたいのは例えば1回書くのに10秒かかるのであれば1秒でできる「読み」を10回した方が効率がいいということです。日本史を例にとれば、最初から書いて覚えようとするとなかなか大変です。

特に最初に勉強する古代は難しい漢字や読めない漢字のオンパレードで挫折する可能性は大。(私は何度挫折したことか。高3の時、受験科目であるにもかかわらず赤点をとったほどです。)コツはあまり覚えようとか意気込まず軽く読み流す(これが大事!)。何度も何度も素早く読み返す。その際漢字とか気にしてはダメ。

すると不思議なことに次第にそれも短期間に頭に入ってくるのです。英単語も1000個覚えなければならない時、1日20個ずつ書いて覚えるなんてことではなく、1日で1~1000までとりあえず軽く目を通します。その次の日も1~1000まで、また次の日も…といった具合に続けます。1~2ヵ月もすればかなり頭に入っていると思います。少なくとも最初からスペルや意味を書くといったことは避けるべきだと思います。

勉強のコツは特に苦手科目においてはあまり深刻にならず軽い気持ちで取り組むことです。理解できないとか覚えられないとか気にせず、まずテキスト(薄目がよい)を1回さっと最後までやり何度も繰り返すことです。「あっさりしかし何度も」です。友達と競ってやり、勝った人にはジュースをおごるなんてゲーム性を取り入れたりすればさらにgoodです。

ゲラゲラ笑うほど受験勉強は楽しくはないかもしれませんが(でも点数が取れるようになると結構楽しいかも)つまんないから、大変だからといってやらないのは建設的ではないしおもしろくもないです。工夫をして勉強を楽しくしましょう。最後に幕末に活躍した高杉晋作の辞世の句を紹介します。

「おもしろきこともなき世をおもしろく」やっぱり歴史上の人物は言うことが違います。やられた。(つづく)

vol.4 勉強には生まれ持った才能が大いに関係しているのか

「A君は先生の説明を1回聞いただけでこの数学の難問がわかるなんてやっぱり数学の才能があるんだね。それにひきかえ私は何回聞いてもわからない。

数学の才能がないんだな。お父さんもお母さんも苦手だったって言ってたし」このような会話は誰でも1度はした事や聞いた事があると思います。この会話は要するに勉強には生まれ持った才能が大いに関係しているという事ですが、一体本当なのでしょうか?今回はこの事についての私見を書きたいと思います。

(あくまで大学入試レベル)ある教科がよく理解できるかどうかはそれまでにその教科についての知識がどれだけあるかが関係していると思います。(仮にこの知識量を経験値と呼ぶことにします)会話に出てくる「A君」と「私」の頭の中は下の図の様になっていると考えられます。

A君の頭は数学的分野の経験値が高い( 多い)ため外部からの数学的情報をきちんと受け取る事が出来ます。それに対し「私」の頭は数学的経験値が低い(少ない)ため、外部情報の大部分がすり抜けて頭の中に残りません。じゃ経験値はどうやって高める事ができるでしょうか。それはもちろん学習量を増やす事が第1ですが何も机だけの学習が経験値を高めるとは限りません。

A君の様な生徒は子供の頃、何かのきっかけで数学(算数)に興味を持ち始めたのだと思います。(算数のテストがよかった時親にすごく褒められた、「お父さんも数学が得意だったからお前もきっと得意になるはずだ」と言われた…等)興味を持つ事により自分周りにある様々な情報の中から特に数学的情報(雑誌、新聞、マンガ、テレビ、周りの大人等から)に目がとまり頭に経験値が蓄積されていきます。経験値が高くなるにつれ、理解しやすくなる⇒勉強をもっとやる⇒さらに経験値が高まる、といった好循環が生まれます。この様にして数学的経験値の高いA君はすぐ数学が理解でき、あまり勉強をしているように見えなくてもよく出来るという構図が出来上がります。

勉強に限らず興味があり経験値が高い分野の事はよく覚えられるという経験は誰にでもあるでしょう。逆に歴史的経験値においては「私」の方が高くA君よりよく出来るという事だってあるかもしれません。つまり少なくとも大学入試レベルにおいては生まれつきの才能は関係ないのです。

(ノーベル賞レベルの事は私の知るところではありませんが)世の中のお父さんお母さん、自分の不用意な一言によって子供がある教科、それどころか勉強自体を嫌いになってしまうかもしれません。

ウソでもいいから「お母さんは数学が得意だった」「お父さんに似てお前は英語ができるな」といった言葉をお子さんにかけましょう。「あなたが数学ができないのはお母さん譲りね」などとは口が裂けても言ってはいけません。ご用心ご用心!(つづく)

vol.3 自信がなせる技

塾を始めて間もない頃の生徒の話ですが、その生徒は進学校ではない高校の女の子で高1の冬に英語が全く出来ず、このままだと留年してしまうかも、との理由で来塾しました。過去の英語の定期試験の結果を持参していたので見せてもらうと、失礼ながら決して難しくないテストの点数がどれも10~20点なのでした。

聞けば中1から英語が大嫌いでわからないとの事。クラス授業は無理なので特別に個人的に見る事にしました。学校が終わったら毎日すぐ来るように言いました。(当時はまだ高卒部もなく、高校生も少なく時間的に自由がききました。授業がない日でも妻の手前出勤したフリをして、一日中田島や只見方面に好きな音楽を聴きながらドライブをして過ごした日もありました。

いい時代だったなぁ…)口数が非常に少なく自信がなさそうで、またまわりの事にも関心がなさそうな彼女でしたが真面目に毎日4時頃にはやって来ました。学校の教科書や中学の復習を少しづつやりました。無事進級が決まりましたがそのまま塾に通い続けてくれました。その後クラス授業にも参加し始めた彼女ですが、やはり誰ともほとんど口をきかず自信がなさそうで他人にも関心がなさそうでした。

事実同じクラスの他の生徒の名前さえも覚えていなかったぐらいです。その彼女が毎日塾に来て、日本史の勉強も一緒にやったおかげか、なんと東京6大学の1つに現役合格しました。その年の夏に彼女が塾に遊びに来てくれました。すると挨拶もそこそこに「先生、今ダイオキシン問題が大変ですね…」と時事問題を話し出しました。その後も大学の事とか自分の事とかを楽しそうに饒舌に話すのでした。

私はその変化に驚きましたが、それは“自信がなせる技”ではないかなと思いました。大学合格、それも有名大学合格が彼女に「私もやれば出来る」との思いを持たせ、自分に自信を持つ一因になったのは間違いないと思っています。何事にも自分に自信を持つ(過信はいけませんが)という事は大切です。大学受験にはこういった側面もあるのです。やっぱり大学受験はステキな事だと改めて思った私でした。(つづく)